シンガポール旅行記|夜景の向こうに、知らなかった歴史があった

アジア

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日本兵が第二次世界大戦中、このシンガポールで戦っていた。僕は今回、そのことを初めて知った。

旅の前に思い浮かべていたのは、マーライオンやマリーナベイ・サンズ、きれいな街並みだった。実際に歩いて撮った写真にも、夜景や大きな建物が並んでいる。けれど、その景色の向こうに日本とつながる戦争の歴史があったと知ると、街の見え方も少し変わる。

今回は2025年1月のシンガポール旅行。空港の滝、マリーナ湾の夜景、サルタン・モスク、そして宿泊したlyf Funan Singaporeと、旅の途中で立ち寄った飲食店を振り返ってみる。

チャンギ空港は、旅の入口からひとつの観光地だった

到着したチャンギ空港では、Jewelのレイン・ボルテックスを写真に収めた。吹き抜けをまっすぐ落ちる水と、その周りの緑。空港に着いた時点で、すでにひとつの観光地に来たような景色だった。

チャンギ空港が開業したのは1981年7月1日。それ以前の国際空港はパヤ・レバーにあった。航空需要が増えるなか、同じ場所を広げる案も検討されたが、周辺の騒音や建物の高さ制限、将来の拡張を考えて、島の東端に新しい空港を造ることになった。[13]

移転は、ほぼ一晩で行われたという。1981年6月30日の深夜にパヤ・レバーでの運用を終え、車両や地上設備を運び出し、翌朝にはチャンギが旅客を迎えた。いま見ている大きな空港にも、旧空港から引き継いだ最初の朝があった。[13]

そして、僕が滝を見たJewelは、空港の開業当初からあった施設ではない。2019年に加わった商業・庭園複合施設で、もともとは第1ターミナル前の屋外駐車場だった場所に建っている。駐車場だった場所が、こんな緑と水の景色になったというのも面白い。[14]

レイン・ボルテックスは高さ40メートル。Jewel公式が世界で最も高い屋内の滝として紹介している。Jewelの構想は、第1ターミナルと駐車場の拡張の必要から始まり、買い物や食事、庭園を楽しめる場所へと広がった。[1] [15]

写真を見返すと、移動のための建物の中に、これほど大きな滝と緑があることにあらためて驚く。飛行機に乗るためだけに通り過ぎるには、少しもったいない場所だと思う。シンガポールの街に出る前から、この旅で残したい景色ができた。

空港からはMRTへ。滝と緑のある風景から、街の中の風景へと移っていく。

マリーナ湾の夜景と、マーライオンの小さな話

夜のマリーナ湾では、マーライオンの向こうにマリーナベイ・サンズが見えた。写真の中だけで知っていた景色が、目の前の街になる。周囲の建物も明るく、川沿いを歩くだけで写真が増えていく。

マーライオンは、ライオンの頭と魚の体を組み合わせた像だ。魚の体は、シンガポールの起源として語られる「テマセク」という漁村を象徴している。海辺で魚を獲り、水とともに暮らしていた土地の始まりを、魚の姿で表しているということだ。ライオンの頭は「ライオンの都市」を意味する「シンガプーラ」という名前を表す。ひとつの像に、海に結びついた土地の起源と、都市の名前という二つの意味が重ねられている。[2]

いまの像が披露されたのは1972年9月15日。もともとはシンガポール川の河口に置かれていたが、1997年に完成した橋によって湾から見えにくくなり、その後、現在のマーライオン・パークに移された。昔から同じ場所に立っていた像というわけでもない。[2]

ただ、シンガポールの歴史を「小さな漁村から突然発展した街」とだけ捉えるのは単純すぎる。14世紀にはテマセクと呼ばれる交易の拠点があり、1819年にはラッフルズが英国の交易拠点を設けた。夜景の中にも、もっと長い時間が積み重なっている。[3]

日本兵がここで戦ったことを、初めて知った

今回、僕が驚いたのは、日本兵がここで戦っていたということだった。第二次世界大戦という言葉は知っていても、それをシンガポールの街と結びつけて考えたことはなかった。

1942年2月、日本軍はシンガポールへ侵攻した。2月15日に英国側が降伏し、その後1945年まで日本による占領が続いた。占領下のシンガポールは「昭南島」と呼ばれた。[4]

ここで知っておきたいのは、戦闘の経過だけではない。占領期には、華人住民を対象とした粛清「スーク・チン」が行われ、多くの民間人が命を奪われた。観光の景色の裏に、現地の人々が経験した苦しみがある。[5]

日本兵が戦っていたことへの驚きから、そこで暮らしていた人たちの歴史にも目を向けたいと思った。日本から来た旅行者として、この街と日本のつながりを、夜景とは別の角度から知ることになった。

現在のシンガポールは1963年にマレーシアの一部となり、1965年8月9日に独立した。交易、植民地支配、戦争、独立。その流れを知ると、いま見えている街の背景が少しずつつながってくる。[6]

ハジ・レーンと、金色のドーム

ハジ・レーン周辺では、色のある壁や、夜まで明るい店先を撮った。マリーナ湾とはまた違う街並み。その先に見えたサルタン・モスクの金色のドームも、写真に残っている。

ハジ・レーンのあるカンポン・グラムには、メッカへの巡礼を支える商いの歴史がある。国家遺産局の資料では、アラブ・ストリートやハジ・レーン周辺から巡礼関連の商いが広がり、1850年代以降の近隣地区の発展にもつながったと紹介されている。いまの壁画や店先のある路地にも、人が集まり、次の目的地へ向かっていった時代がある。[16]

ハジ・レーンに残る建物は、カンポン・グラムの保存地区の一部でもある。都市再開発庁は、2013年から始まった週末の車両通行止めも紹介している。昔の建物を残しながら、歩いて食事や買い物を楽しめる通りへと使い方を変えてきた。色鮮やかな壁を眺めていた路地が、少し違って見える。[17]

サルタン・モスクには、ドームの根元にガラス瓶の底が使われているという話がある。お金を多く寄付できない人も瓶を提供することで、建設に参加できたという。遠くから見ると金色の大きな建物だけれど、その足元には人々の小さな協力が集まっている。[7]

旅先のトリビアは、ただ覚えるだけなら小さな知識だ。けれど、写真に写っているものと結びつくと、その場所を思い出す手がかりになる。

泊まったホテルは、lyf Funan Singapore

今回泊まったのは、lyf Funan Singapore。Funanに入っているホテルで、公式案内でもシティ・ホール駅に近い立地が紹介されている。街歩きの拠点を中心部に置きたい人には、候補にしやすい場所だ。[8]

ホテルでの支払いは453.22シンガポールドル(2025年1月19日)。円換算では約51,930円。これは当時の参考レートによる換算で、カードの実際の円請求額ではない。泊数や料金内訳は確認中のため、1泊料金としては掲載していない。

予約するときは、部屋タイプや設備を公式情報と予約画面で確認してほしい。

このリンクから予約されると、当ブログに紹介料が入る場合があります。

おすすめのレストランとバー

夜景を楽しむ食事、川沿いのバー、ホテル近くのカフェやフードコート。その日に歩く場所と予算に合わせて、立ち寄る店を選びたい。

店名 おすすめポイント お会計額
LeVeL33 マリーナ湾を見下ろす33階のブルワリー・レストラン。湾の夜景を眺めながらビールと食事を楽しめる。店内のビール醸造設備も特徴。ビアナッツ、ポークスキュワー、ドライエイジドビーフバーガー、フライドポテトなどを組み合わせて、景色も楽しむ一軒に。
8 Marina Boulevard, Marina Bay Financial Centre Tower 1 [9]
143.52 SGD
約16,440円
サービス料・税込
Piedra Negra ハジ・レーン周辺の街歩きと組み合わせやすい店。夜の路地や壁画を楽しんだあとの食事候補に。
241 Beach Road [10]
142.96 SGD
約16,380円
PPP Coffee(Funan店) ホテルと同じFunanにあり、街歩きの休憩や出発前に立ち寄りやすい。ハム&チーズのクロッフル、オリジナル・クロッフル、チョコチップクッキーと、アールグレイでひと息。
107 North Bridge Road #02-19 [11]
27.58 SGD
約3,160円
軽食17.99 SGD+紅茶9.59 SGD
Cuba Libre Café & Bar クラーク・キーにある、ハバナをイメージしたラテン系バー。川沿いの夜を楽しみながら、ビールを飲みたいときの候補に。
クラーク・キー [18]
129.49 SGD
約14,840円
追加注文を含む合計
Employees Only Singapore アモイ・ストリートにあるバー。夜の街歩きにもう一軒組み合わせたいときの候補に。
112 Amoy Street [19]
127.31 SGD
約14,590円
Big Appetite(Funanのフードコート) ホテルと同じ建物で、気軽に食事を取れる。街歩きの合間に予算を抑えて食べたいときにも便利。今回はSan Lor Hor Funを注文した。
Funan地下2階
6.70 SGD
約770円/料理1品

お会計額は2025年1月の訪問時の金額。円表記は当時の参考レートによる概算。最新の営業情報・メニュー・予約条件は各店の公式案内で確認してほしい。

夜景と一緒に、歴史も記憶に残った

滝のある空港、湾を囲む夜景、金色のモスク。シンガポールには、写真に残したくなる場所がいくつもあった。

その一方で、「日本兵が第二次世界大戦中にここで戦っていた」と初めて知ったことも、この旅の記憶に残っている。きれいな街を歩く時間と、その街がたどってきた時間。両方を知ることで、旅行記に残したいことが増えた。

帰りの空港では、大きなキティちゃんの展示も写真に残した。滝と緑から始まった旅が、最後はこんなかわいい景色で締めくくられた。

旅行時の記録と参考情報

写真・支払い記録:2025年1月。円換算は1 SGD=114.5762円(2025年1月20日の参考値)で10円単位に丸めた概算。料金・営業情報は現在と異なる場合があります。歴史・施設情報の確認日:2026年10月11日。空港・マーライオンの追加確認:2026年10月12日。

  1. Jewel公式:Rain Vortex
  2. シンガポール政府観光局:Merlion Park
  3. 国家遺産局:Jubilee Walk
  4. 国家遺産局:World War II Trail
  5. 国立博物館:Dislocations
  6. 国立公文書館:Law of the Land
  7. SG101:Sultan Mosque
  8. ホテル公式:lyf Funan Singapore
  9. LeVeL33公式
  10. Piedra Negra公式メニュー
  11. PPP Coffee公式:店舗案内
  12. 参考為替:2025年1月20日 SGD/JPY
  13. チャンギ空港公式:開業とパヤ・レバーからの移転
  14. チャンギ空港公式:2018/19年 年次報告書(Jewelの開業と敷地)
  15. Jewel公式:Our Story
  16. 国家遺産局:Kampong Glam Heritage Trail(巡礼に関わる商い)
  17. 都市再開発庁:Public Spaces With Love(保存地区と通りの活用)
  18. クラーク・キー公式:Cuba Libre Café & Bar
  19. Employees Only公式:Location

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